当院での初期研修について2023
当院で初期研修を受けた先輩を紹介します。
👨⚕️吉川紘平先生
高松市立みんなの病院で研修をしている、2年目研修医の吉川紘平と申します。僕は徳島大学病院の研修医なのですが、初期研修プログラムの協力病院研修(所謂たすきがけ研修)でこの病院にお世話になっています。
今回は、研修医の視点から見た臨床研修病院としての高松市立みんなの病院を紹介したいと思います。
そもそも初期臨床研修は将来進む診療科にかかわらずプライマリ・ケアの基本的な診療能力を習得することを目的とした制度です。そのため、ローテーションは【内科(24週)】、【救急科(12週)】、【外科(4週)】、【小児科(4週)】、【産婦人科(4週)】、【精神科(4週)】、【地域医療(4週)】の7科目が必修科に定められています。診療科が少ない病院では一部が協力病院での研修になることもありますが、当院はこれらすべてが院内で研修できます。また、臨床研修の到達目標として『経験すべき症候/疾病・病態(【発熱】、【めまい】、【心不全】、【COPD】など)』や『基本的臨床手技(【皮膚縫合】、【気管切開】など)』が定められていますが、当院では急性期医療から高度専門医療まで扱っており、幅広い症例を経験できるため困ることはありませんでした。また特定の症例が不足している時や勉強になる症例があった時などは、ローテーション科以外の科の先生からも声をかけてもらって診療や手技に参加させてもらうこともありました。
当直(宿直)については特に定められたものはないため、ローテーション科の先生と相談しつつ自分で決めていました。僕の場合は、整形外科志望だったため整形外科の先生の当直に週1回程度で一緒に入らせてもらっていました。研修医一人で対応させられることはなく上級医も一緒に診る形でしたが、慣れてくるにつれて救急隊からの引き継ぎや診察、検査オーダーなどを任せてもらえました。
学会参加や研修会・講習会の費用も(回数制限はありますが)参加費と旅費を病院側に負担してもらえます。僕も整形外科の先生に大阪で開催された学会に連れて行ってもらった他、愛媛で開催されたJATECコース(外傷初期診療の講習会)にも参加し、参加費と旅費を病院に支給してもらえました。医局図書室のガイドラインや教科書も利用でき、また今年からUpToDateが院内で利用できるようになるなど、自主学習やレポート・病歴要約作成の環境もあります。
病院自体は、旧高松市民病院から新築移転して数年のため院内はきれいで設備も整っていました。医局の雰囲気がよく、他科の先生同士でも気軽に症例の相談や情報交換をされていたことも印象的でした。オン・オフがはっきりしている先生も多く、ワークライフバランスを重視する先生も働きやすい病院だと感じました。給与面でも県内や近隣県の病院の研修医と比較して良いので、生活に余裕もあります。
僕はたすきがけや地域研修などで様々な病院で研修をしましたが、高松市立みんなの病院は症例や患者数、勤務体制などを総合的に見てバランスのとれたいい研修先だと感じました。これから研修医となる学生の皆さんは、自身の将来を見据えていろいろな初期研修病院を検討されていると思いますが、是非高松市立みんなの病院も候補に入れてみてください。