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高松市立みんなの病院

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病理細胞診検査

病理検査

病理検査とは、内視鏡検査や手術の検体から、臓器の良悪、組織系(どういう細胞が、どういう構造をしているかなど)を最終診断するところです。これらの結果が今後の治療方針を左右します。
細胞や細胞の構築を生きた状態に近づけるための処理だけでも、大きさなどにもよりますが、通常18時間から42時間以上かかり、『病理は一日にしてならず』です。最近では、遺伝子治療薬が使用できるかを調べるために数年前の検体処理も依頼されるので、処理検体の保存は数十年におよびます。
こちらの検査は細胞診検査などと一部兼務していますが、検査技師1名、病理医2名で検査しています。

細胞診検査

細胞診検査とは、テレビやラジオでよくお聞きになる、子宮癌健診が代表的なものです。子宮頚部から擦り取った細胞をスライドガラスに塗り、生きた細胞に近い状態に保つ処理をします。この検体を染色して顕微鏡で細胞質や核などを見ることにより、一万以上ある細胞から正常とは違う細胞(異型細胞)を見つけ出し、その細胞の種類や異型度から病変を推定する検査です。子宮癌以外にも、膀胱癌(尿)・肺癌(喀痰)などいろいろな細胞異常を探します。
当病院では、細胞検査士2名、細胞診専門医2名の計4名で検査しており、日本臨床細胞学会施設認定病院です。

話題の子宮頸癌

子宮頸部癌の約90%が扁平上皮癌と言われており、その原因はHPV(ヒト・パピローマウイルス)の感染によるものです。このウイルスは、どこにでも存在する一般的なウイルスで、ヒトの皮膚や粘膜に感染します。現在100種類以上が特定されており、30~40種類の型が性的接触によって感染し、これらのうち約15種類が子宮頸癌などを引き起こす原因となります。
その中でも発癌性が特に高いのが、16型と18型で、世界的には約70%の子宮頸癌から、このふたつの型のウイルスが検出されています。よく耳にする、HPVワクチンとはこのふたつの型に対するものであり、性交経験前接種が有効です。
感染しても自己免疫により発病しなかったり、軽い症状で自然消失する場合もありますが、潜伏期間が約10年程度と言われますので、定期健診の受診をお願いします。HPVの感染が疑われる場合には、感染しているウイルスが癌性の高い型なのか、低い型なのかを検査することもできます。

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