令和２年度高松市立みんなの病院病院指標

＜指標のご説明＞

年齢階級別退院患者数
診断群分類別患者数等（診療科別患者数上位５位まで）
初発の５大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
成人市中肺炎の重症度別患者数等
脳梗塞の患者数等
診療科別主要手術別患者数等（診療科別患者数上位５位まで）
その他（ＤＩＣ、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率）

年齢区分	0～	10～	20～	30～	40～	50～	60～	70～	80～	90～
患者数	108	108	227	243	330	342	695	1349	1251	464

　当院は急性期医療、地域医療、救急医療や高度ながん医療、小児・周産期医療、感染症医療、精神科医療、人間ドックや疾病予防、へき地医療、歯科診療等を通じて、安心して暮らせるように貢献します。
　年齢分布では特に60歳代～80歳代の患者さんが多く、【消化器系、肝臓・胆道・膵臓疾患】、【呼吸器系疾患】、【外傷・熱傷・中毒疾患】、【腎・尿路系及び男性生殖器系疾患】の入院症例が多い傾向です。また、悪性腫瘍等、手術治療等が必要な患者さんが入院されています。

診断群分類別患者数等（診療科別患者数上位５位まで）ファイルをダウンロード

内科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
130030xx99x5xx	非ホジキンリンパ腫	16	15.31	20.27	0	70.75
110310xx99xxxx	腎臓又は尿路の感染症	15	16.8	13.00	6.67	82.13
040081xx99x0xx	誤嚥性肺炎	14	21.93	20.51	14.29	88.21
180010x0xxx0xx	敗血症（1歳以上）	14	21.57	19.20	21.43	79.79
130060xx99x4xx	骨髄異形成症候群	13	11.85	10.18	0	81

　令和2年度は、非ホジキンリンパ腫や骨髄異形成症候群等の血液疾患の入院症例が多くありました。
　内科では血液内科を中心に、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病や一部の内分泌疾患や肺炎、腎盂腎炎などの一般内科で診療可能な疾患の診療を行っています。

小児科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
140010x199x0xx	妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害（出生時体重2500g以上）	23	4.39	6.13	4.35	0
140010x299x0xx	妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害（出生時体重1500g以上2500g未満）	–	–	11.19	–	–
180030xxxxxx0x	その他の感染症（真菌を除く。）	–	–	10.76	–	–
030270xxxxxxxx	上気道炎	–	–	4.85	–	–
060380xxxxx00x	ウイルス性腸炎	–	–	5.86	–	–

　令和2年度は、新生児黄疸での入院症例が多くありました。また、溶連菌感染症や急性上気道炎、ウイルス性腸炎で入院治療を受けられる方もいます。
　当院小児科では、お子さん、ご家族と相談しながら診療を行っています。

外科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
060160x001xxxx	鼠径ヘルニア（15歳以上）	57	2.42	4.86	0	68.91
060335xx02000x	胆嚢炎等	29	7.34	7.23	13.79	65.21
060035xx010x0x	結腸（虫垂を含む。）の悪性腫瘍	20	20.6	16.19	0	78.1
090010xx010xxx	乳房の悪性腫瘍	19	10.47	10.30	0	69.89
060330xx02xxxx	胆嚢疾患（胆嚢結石など）	17	6.71	6.41	0	68

　令和2年度は、鼡径ヘルニアが増加し、術式的にはTAPP（腹腔鏡手術）がその大部分を占めています。胆石症、結腸の悪性腫瘍も多くありました。また、乳房の悪性腫瘍症例が年毎に増加しています。

整形外科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
160800xx01xxxx	股関節・大腿近位の骨折	111	25.25	25.09	71.17	83.77
070343xx97x0xx	脊柱管狭窄（脊椎症を含む。）　腰部骨盤、不安定椎	41	14	16.10	4.88	70.9
160760xx97xx0x	前腕の骨折	37	3.62	5.18	5.41	61.84
070350xx02xxxx	椎間板変性、ヘルニア	30	10.87	14.28	3.33	53.6
070343xx01x0xx	脊柱管狭窄（脊椎症を含む。）　腰部骨盤、不安定椎	28	20.25	20.40	14.29	70.25

　令和2年度は、大腿骨・前腕等の骨折や脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニアに関する手術入院症例が多くありました。
　当院整形外科では、運動器の病気や外傷を扱い、背骨・上肢・下肢の骨・関節や筋肉・靱帯や脊髄・末梢神経を対象としています。
　特に脊椎・脊髄疾患に重点をおき専門的な治療を行っています。診断は、理学所見に加えてMRI、CTなど画像診断を使い行います。治療は、保存的治療を原則とし、薬物療法に加えて理学療法や各種ブロックを行います。保存療法が無効な場合には手術療法を選択します。　

形成外科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
080006xx01x0xx	皮膚の悪性腫瘍（黒色腫以外）	12	8	7.71	0	81.33
080250xx9701xx	褥瘡潰瘍	–	–	45.88	–	–
160200xx0200xx	顔面損傷（口腔、咽頭損傷を含む。）	–	–	5.28	–	–
180060xx97xxxx	その他の新生物	–	–	6.27	–	–
070010xx970xxx	骨軟部の良性腫瘍（脊椎脊髄を除く。）	–	–	4.76	–	–

　令和2年度は、皮膚の悪性腫瘍（各部位の有棘細胞癌や基底細胞癌等）の手術治療症例が多くありました。
　形成外科は生まれつき、外傷、皮膚や皮下の腫瘍などに対し、機能的のみではなく形態的（整容的）にも正常な状態に近づけることで、患者さんの生活の質の向上を目指しています。

脳神経外科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
160100xx99x00x	頭蓋・頭蓋内損傷	36	9.22	8.18	19.44	61.25
160100xx97x00x	頭蓋・頭蓋内損傷	32	8.03	9.68	9.38	74.22
010060×2990401	脳梗塞（脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満）	25	12.36	15.64	28	71.64
010230xx99x00x	てんかん	20	12.6	7.48	15	55.1
010040x199x0xx	非外傷性頭蓋内血腫（非外傷性硬膜下血腫以外）（JCS10以上）	15	26.47	22.35	60	75.4

　当院では、頭蓋・頭蓋内疾患（脳震盪、外傷性慢性硬膜下血腫、外傷性くも膜下出など）で入院される方が多くいます。また、脳梗塞をはじめとした急病である脳卒中で受診される方も多くいます。
　「time is brain」（時は脳なり）と言われるように、脳卒中や頭部外傷の診療は時間との勝負です。コンパクトで小回りが利く病院設計を生かし、迅速な治療が可能となりました。治療時期を逃すことなくスピーディーな診療を行います。

呼吸器外科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
040040xx97x00x	肺の悪性腫瘍	13	9	10.83	0	68.15
040200xx01x00x	気胸	–	–	10.08	–	–
040040xx9900xx	肺の悪性腫瘍	–	–	13.30	–	–
040040xx9910xx	肺の悪性腫瘍	–	–	3.39	–	–
040040xx99071x	肺の悪性腫瘍	–	–	17.57	–	–

　呼吸器外科は、呼吸器内科と連携しながら診療を進めます。肺がん、転移性肺腫瘍、縦隔腫瘍、気胸、膿胸、多汗症、一部の感染症等を取り扱います。
　肺の悪性腫瘍の症例が多く、胸腔鏡下による手術を多く行っています。気胸、血気胸、膿胸等での入院症例も多くあります。

産婦人科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
120170x199xxxx	早産、切迫早産（妊娠週数34週未満）	47	33.89	21.68	29.79	26.83
120180xx01xxxx	胎児及び胎児付属物の異常	31	11.29	9.45	0	31.61
120170x099xxxx	早産、切迫早産（妊娠週数34週以上）	23	5.48	7.62	13.04	28.43
120070xx02xxxx	卵巣の良性腫瘍	21	8.19	6.16	0	39.14
120260xx01xxxx	分娩の異常	17	11.71	9.45	0	26.76

　切迫早産、既往帝切後妊娠等、妊娠・分娩・出産に関する入院症例が多くあります。また、卵巣のう腫での手術症例も多くあります。
　妊娠・出産や婦人科手術だけでなく、不妊症や更年期障害などの幅広い疾患に対応した診察、治療を行っています。

耳鼻咽喉科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	平均年齢
030400xx99xxxx	前庭機能障害	38	4.18	4.94	63.76
030390xx99xxxx	顔面神経障害	34	8.29	9.17	55.76
030428xxxxxxxx	突発性難聴	34	7.94	8.81	62.21
030240xx99xxxx	扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎	33	4.67	5.63	35.21
030230xxxxxxxx	扁桃、アデノイドの慢性疾患	31	7.84	7.94	15.03

　令和2年度は、前庭機能障害（めまい症、メニエール病等）、顔面神経麻痺、突発性難聴等での入院症例が多くありました。
　当院耳鼻科では、首より上の脳、眼球を除いた広範囲の領域を扱います。五感のうち聴覚、嗅覚、味覚の三つも含みます。さらに、食べる楽しみである嚥下機能も扱い、これらの障害を少しでも治していきます。

泌尿器科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
110310xx99xxxx	腎臓又は尿路の感染症	46	14.7	13.00	6.52	73
110080xx991xxx	前立腺の悪性腫瘍	37	3.11	2.54	0	73.92
11012xxx020x0x	上部尿路疾患	32	6.22	5.67	0	62.69
110070xx03x0xx	上部尿路疾患	27	6.85	7.13	7.41	75.56
180010x0xxx0xx	敗血症（1歳以上）	21	20.76	19.20	4.76	79.52

　令和2年度は、急性腎盂腎炎、前立腺がん検査入院、経尿道的尿路結石除去術を行う腎・尿路結石や膀胱癌の手術症例が多くありました。
　当院の泌尿器科は、尿路性器悪性腫瘍（腎・腎盂・尿管・膀胱・前立腺・尿道・精巣がん）、副腎腫瘍、尿路結石・感染症、排尿機能障害、腎機能障害、男性機能障害等幅広い領域の診療を行っています。

呼吸器内科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
040081xx99x0xx	誤嚥性肺炎	81	31.3	20.51	14.81	86.59
040040xx9910xx	肺の悪性腫瘍	48	5.46	3.39	0	73.85
030250xx991xxx	睡眠時無呼吸	39	2	2.04	0	53.13
040110xxxxx0xx	間質性肺炎	31	20.87	18.61	3.23	75.19
040150xx99x0xx	肺・縦隔の感染、膿瘍形成	26	36	22.63	15.38	73.08

　令和2年度は、高齢者による誤嚥性肺炎の症例が多く、在宅退院に向けた治療を行っています。肺の悪性腫瘍症例では、生検（検査）目的や化学療法を行う症例が多くあります。また間質性肺炎や肺膿瘍等での症例も多くなっています。
　当院呼吸器内科では、COPD等の慢性呼吸不全に対して、在宅酸素療法や在宅人工呼吸を積極的に行っています。急性呼吸不全には、HCUで人工呼吸療法を中心に集中治療が可能です。

循環器内科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
050130xx9900xx	心不全	60	15.53	17.23	1.67	77.17
050050xx9910xx	狭心症、慢性虚血性心疾患	42	2.69	3.07	2.38	73.67
050050xx0200xx	狭心症、慢性虚血性心疾患	28	6.36	4.44	0	68.96
050210xx97000x	徐脈性不整脈	20	11.2	10.56	0	81.15
110310xx99xxxx	腎臓又は尿路の感染症	16	16.5	13.00	12.5	83.75

　令和2年度は、狭心症、心不全での入院症例が多く、カテーテル検査・治療を行っています。心臓カテーテル検査は造影剤を用いて心臓の血管（冠動脈）に病変がないか検査します。狭心症の評価に有用であり、短い入院で検査可能です。
　近年、心不全の患者さんが急増しており、当院では薬剤調整やリハビリテーションでの管理だけでなく、看護師、薬剤師、栄養士、リハビリスタッフ、医療ソーシャルワーカーを含めた他職種カンファレンスを行い、再入院の予防に努めています。　

消化器内科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
060340xx03x00x	胆管（肝内外）結石、胆管炎	56	7.71	9.53	1.79	77.52
060100xx01xxxx	小腸大腸の良性疾患（良性腫瘍を含む。）	50	3.18	2.66	0	73.08
060035xx99x6xx	結腸（虫垂を含む。）の悪性腫瘍	43	3.49	4.51	37.21	66.26
06007xxx9905xx	膵臓、脾臓の腫瘍	29	5	8.91	0	68.03
060020xx99x5xx	胃の悪性腫瘍	18	4.94	7.00	11.11	72.89

　消化器がんの早期発見・治療のため積極的に内視鏡検査を行っております。内視鏡的切除、化学療法、放射線療法も行っています。
　令和2年度は総胆管結石や大腸ポリープ切除症例等、内視鏡手術を行う入院症例が多くあります。悪性腫瘍に対する化学療法目的の症例も増加しています。

初発の５大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード

	初発					再発	病期分類基準（※）	版数
	Stage I	Stage II	Stage III	Stage IV	不明	再発	病期分類基準（※）	版数
胃癌	22	12	12	42	–	41	1	7,8
大腸癌	11	10	15	70	–	37	1	6,7,8
乳癌	–	18	10	–	–	–	1	8
肺癌	33	13	16	49	19	27	1	8
肝癌	–	–	–	–	–	13	1	8

※ 1：UICC TNM分類，2：癌取扱い規約

　進行度や広がり、状態により、手術や化学療法、免疫療法、放射線療法等の各種治療方針を決定します。医師、メディカルスタッフ等多職種が参加するキャンサーボード（症例検討会、がん研修）を開催する事により、多角的な診断・治療を行っています。
　また、がん診療体制の充実・強化と療養生活の質の向上を目指すがん診療支援センターを設置し、キャンサーボードの開催をはじめ、通院治療室における抗がん剤治療、緩和ケアの提供、がん相談支援室開設、がん医療に携わる専門・認定資格者の支援育成、セカンドオピニオン外来等、各診療科やがん医療に関連する様々な部門の連携を図り、統合的なチーム医療を行います。

※患者数は延べ患者数となっていますので、同一患者で繰り返し入院する症例は入院毎にカウントしています。

成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード

	患者数	平均在院日数	平均年齢
軽症	19	9.42	52.68
中等症	47	19.66	78.68
重症	31	22.77	83.81
超重症	22	23.59	86.5
不明	–	–	–

肺炎の重症度とは、

Age（年齢）：男性70歳以上、女性75歳以上
Dehydration（脱水）：BUN 21mg/dL以上または脱水あり
Respiration：SpO2<=90%（PaO2 60Torr 以下）
Orientation（意識障害）：意識障害あり
Pressure（収縮期血圧）：収縮期血圧90 mmHg以下

上記の頭文字を取ってA-DROPといい、1項目該当すれば1点、2項目該当すれば2点としてカウントし、合計で重症度を判定します。

軽症：0点の場合。
中等症：1～2点の場合。
重症：3点の場合。
超重症：4～5点の場合。ただし、ショックがあれば1項目のみでも超重症とする。
不明：重症度分類の各因子が1つでも不明な場合。

　当院では中等症の成人市中肺炎症例が最も多く、罹患年齢が上がるにつれ、重症度が高く、平均在院日数も長くなっています。人工呼吸器が必要な重症症例も多くあります。
　また、当院は呼吸療法サポートチーム（RST）を設置しています。医師、看護師、薬剤師、理学療法士、言語聴覚士、臨床工学技士、管理栄養士等で構成し、包括的な呼吸ケアができる病院を目指して活動しています。

脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード

発症日から	患者数	平均在院日数	平均年齢	転院率
3日以内	106	22.19	79.56	38.52
その他	16	19.13	75.25	3.28

　当院の脳梗塞症例の約9割が3日以内の急性期です。救急科や脳卒中・神経センターを開設し、地域住民の方の急病に対応した結果であると考えます。
　また、平均年齢は79歳と、ご高齢化の方が多くなっています。ご高齢の方でも安心、安全に治療を受けていただけるよう当院では、お薬で血栓を溶かすt-PA静注療法や、血管内治療（カテーテルの治療）など、様々な治療を行っております。　適切でよい医療を迅速に提供できるよう、治療態勢を整えております。

診療科別主要手術別患者数等（診療科別患者数上位５位まで）ファイルをダウンロード

外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K634	腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術（両側）	52	0.29	0.94	0	66.85
K672-2	腹腔鏡下胆嚢摘出術	49	1.51	5.92	8.2	67.41
K719-3	腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術	23	3.87	16.17	13	76.22
K718-21	腹腔鏡下虫垂切除術（虫垂周囲膿瘍を伴わないもの）	16	0.19	3	0	40.81
K655-22	腹腔鏡下胃切除術（悪性腫瘍手術）	15	2	15.33	6.7	72.53

　鼡径ヘルニアや胆石性胆のう炎・胆のう結石症、虫垂炎などに対する手術が多くなっています。また、結腸に対する腹腔鏡下悪性腫瘍切除術、胃に対する腹腔鏡下胃切除術を多く行っており、膵臓癌、肝臓癌の手術も積極的に行っております。
　内視鏡手術、低侵襲手術に力を入れており、進行癌、多臓器浸潤癌、開腹手術歴のある困難症例に対してもほとんどの手術を内視鏡で行っています。一般的に内視鏡的手術では血管の結紮に金属製のクリップを用いる事が多いですが、当科では体に吸収される糸を用いることで、なるべく体の中に異物が残らない手術を心がけています。
　胃・結腸の悪性腫瘍手術の大部分は内視鏡下に行われています。

整形外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K0461	骨折観血的手術（大腿）	98	2.82	21.43	60	79.15
K0462	骨折観血的手術（下腿）	62	1.79	13.42	29	68.5
K0821	人工関節置換術（股）	47	1.3	30.89	17	72.72
K1426	脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術（椎弓形成）	43	2.3	13.16	19	69.3
K0811	人工骨頭挿入術（股）	37	3.65	21.51	70	83.27

　整形外科は、脊椎、関節、スポーツ、小児整形、さらには手や足の外科などの専門外来を開設しています。経皮的内視鏡下椎間板摘出術、人工関節、変形矯正骨切り術、切断指再接着術などの治療をしています。令和2年度は、大腿骨や前腕等の骨折に対する観血的手術や膝関節症に対する人工関節置換術を多く行っています。また、腰部脊柱管狭窄症に対する手術も多く、専門的な治療を行っています。

形成外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K0072	皮膚悪性腫瘍切除術（単純切除）	15	0.13	9.33	0	83.8
K333	鼻骨骨折整復固定術	–	–	–	–	–
K0032	皮膚皮下粘膜下血管腫摘出術（露出部、長径３ｃｍ～６ｃｍ未満）	–	–	–	–	–
K0063	皮膚、皮下腫瘍摘出術（露出部以外）（長径６ｃｍ以上１２ｃｍ未満）	–	–	–	–	–
K013-21	全層植皮術（２５ｃｍ２未満）	–	–	–	–	–

　令和2年度は、皮膚（手や指、下腿、顔面等）の悪性腫瘍の切除症例が多くありました。また、その他の皮膚腫瘍の摘出術、全層植皮術や鼻骨骨折に対する整復固定術などの手術がありました。

脳神経外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K164-2	慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術	11	1.09	15	27	80.09
K1771	脳動脈瘤頸部クリッピング（１箇所）	–	–	–	–	–
K6092	動脈血栓内膜摘出術（内頸動脈）	–	–	–	–	–
K1692	頭蓋内腫瘍摘出術（その他）	–	–	–	–	–
K664	胃瘻造設術（経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む）	–	–	–	–	–

　局所麻酔（注射の麻酔）で手術を行う、慢性硬膜下血腫に対する治療が多く見られました。慢性硬膜下血腫は徐々に頭の中に血液がたまることで、麻痺や認知症を来す病気です。頭部打撲後、数か月で発症する方があることから、当院では見逃さないよう頭部打撲後の方の定期受診を行っています。また、脳血管障害に対する動脈血栓内膜摘出術（CEA)、くも膜下出血に対する脳動脈瘤頸部クリッピングや脳腫瘍の手術も行っています。比較的小さな手術から、くも膜下出血や脳腫瘍の手術などの大きな手術まで幅広く治療を行っております。

呼吸器外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K5132	胸腔鏡下肺切除術（部分切除）	11	3.27	4.27	0	47.91
K514-23	胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術（肺葉切除又は１肺葉を超える）	10	1.6	7.2	0	66.2
K5131	胸腔鏡下肺切除術（肺嚢胞手術（楔状部分切除））	–	–	–	–	–
K488-4	胸腔鏡下試験切除術	–	–	–	–	–
K514-22	胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術（区域切除）	–	–	–	–	–

　呼吸器外科では肺の悪性腫瘍に対する胸腔鏡手術を多く行っています。また、高齢化社会に伴い、何らかの肺のご病気をお持ちになった方が発症する気胸の胸腔鏡手術症例も多く行っています。

産婦人科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K8982	帝王切開術（選択帝王切開）	39	6.03	8.23	0	30.72
K8882	子宮附属器腫瘍摘出術（両側）（腹腔鏡）	22	1.18	5.91	0	38.73
K8981	帝王切開術（緊急帝王切開）	19	2.63	8.47	5.3	27
K877-2	腹腔鏡下腟式子宮全摘術	16	1	6.81	0	48.94
K9091ｲ	流産手術（妊娠１１週まで）（手動真空吸引法）	–	–	–	–	–

　令和2年度の分娩件数は、248件です。自然で安全な分娩を心がけております。緊急帝王切開になる場合は、常勤麻酔科医師の麻酔のもとで行います。帝王切開の皮膚の傷は埋没縫合を行い、抜糸がないようにしています。当院では「普段の妊婦定期健診はお近くの診療所で、分娩は当院で」という産科セミオープンシステムを実施しています。
　また、卵巣嚢腫に対する子宮附属器腫瘍摘出術（腹腔鏡）や子宮良性腫瘍に対する腹腔鏡下腟式子宮全摘術も行っております。

眼科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K2801	硝子体茎顕微鏡下離断術（網膜付着組織を含む）	12	0	6	0	66
K2821ﾛ	水晶体再建術（眼内レンズを挿入）（その他）	–	–	–	–	–
K2802	硝子体茎顕微鏡下離断術（その他）	–	–	–	–	–
K224	翼状片手術（弁の移植を要する）	–	–	–	–	–
K284	硝子体置換術	–	–	–	–	–

　厚生労働省による集計定義の関係で、白内障手術のほとんどがカウントされていませんが、当院眼科では白内障に対する水晶体再建術を多く行っています。日帰り・入院手術を行い、年間およそ370件です。入院の場合、入院当日に手術を行い、およそ2～4日で退院しています。両目に対しての手術が必要な場合は約1週間あけて片眼ずつ行う事が多いです。ほかにも硝子体茎顕微鏡下離断術等も行っています。

耳鼻咽喉科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K3772	口蓋扁桃手術（摘出）	35	1.71	6.46	0	15.57
K368	扁桃周囲膿瘍切開術	15	0.4	4.07	0	34.67
K340-5	内視鏡下鼻・副鼻腔手術３型（選択的（複数洞）副鼻腔手術）	13	0.92	6.46	0	49.23
K340-6	内視鏡下鼻・副鼻腔手術４型（汎副鼻腔手術）	–	–	–	–	–
K347	鼻中隔矯正術	–	–	–	–	–

　耳鼻咽喉科では、慢性扁桃炎に対する口蓋扁桃手術や慢性副鼻腔炎に対する内視鏡下鼻・副鼻腔手術、扁桃周囲膿瘍に対する切開術を多く行っています。扁桃炎による咽頭痛、発熱を繰り返す症例やIｇA腎症、掌蹠膿疱症などの病巣感染症や上気道狭窄によるいびきや顎顔面発育の影響がある症状に対して口蓋扁桃摘出術を施行します。さらに、アデノイド増殖症を伴っている場合には、内視鏡を使用してアデノイドを徹底的に切除します。
　また、鼻中隔弯曲症に対しての鼻中隔矯正術や慢性中耳炎、声帯ポリープ、唾液腺疾患などの手術もしております。

泌尿器科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K7811	経尿道的尿路結石除去術（レーザー）	30	1	4.07	0	61.43
K8036ｲ	膀胱悪性腫瘍手術（経尿道的手術）（電解質溶液利用）	30	1.37	6.3	6.7	75.3
K783-2	経尿道的尿管ステント留置術	14	0.86	11	7.1	73.21
K616-41	経皮的シャント拡張術・血栓除去術（初回）	13	0.92	9.69	15	77.15
K6121ｲ	末梢動静脈瘻造設術（内シャント造設術）（単純）	11	3.91	22	0	73.36

　低侵襲手術を積極的に導入しており、腹腔鏡手術や、ロボット支援手術（ダヴィンチXi）、HoLEP（経尿道的前立腺レーザー核出術）、軟性尿管鏡を用いたレーザー砕石術（fTUL）や細径腎盂鏡を用いた経皮的腎結石砕石術（miniPNL)などが施行可能です。
　令和2年度は尿路・腎結石に対するレーザーによる経尿道的尿路結石除去術や急性腎盂腎炎に対する尿管ステント留置術、膀胱の悪性腫瘍に対する手術、透析シャント狭窄・塞栓に対する経皮的シャント拡張術、血栓除去術を多く行っています。

循環器内科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K5493	経皮的冠動脈ステント留置術（その他）	27	3.63	4.85	3.7	72.15
K5972	ペースメーカー移植術（経静脈電極）	16	3.88	11.38	6.3	83.75
K616	四肢の血管拡張術・血栓除去術	11	2.36	6.55	0	72.82
K5461	経皮的冠動脈形成術（急性心筋梗塞）	–	–	–	–	–
K5463	経皮的冠動脈形成術（その他）	–	–	–	–	–

　令和2年度は、狭心症に対する経皮的冠動脈ステント留置術が多くありました。徐脈性不整脈に対するペースメーカー移植術、閉塞性動脈硬化症に対する四肢の血管拡張術・血栓除去術も増加傾向です。
　循環器内科では、冠動脈・下肢動脈カテーテルインターベンション（バルーン拡張術、ステント留置術）、恒久式ペースメーカ植込み術、心臓カテーテル検査（冠動脈造影検査）、その他各種心エコー検査等を行っています。

消化器内科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K7211	内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術（長径２ｃｍ未満）	45	1.16	1.8	0	74.62
K688	内視鏡的胆道ステント留置術	34	1.18	6.59	5.9	74.32
K654	内視鏡的消化管止血術	19	1.74	13.42	16	73.26
K6532	内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術（早期悪性腫瘍胃粘膜）	14	0.07	7.64	0	80.07
K721-4	早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術	11	0.91	7.27	0	76.91

　令和2年度、消化器内科では内視鏡的大腸ポリープ切除術や胆管（肝内外）結石、胆管炎や悪性腫瘍に対する内視鏡的胆道ステント留置術を多く行っています。また胃・結腸・直腸の悪性腫瘍に対する内視鏡的手術も行っています。
　内視鏡的に切除可能な早期胃がん、早期大腸癌、食道がんも多くみられます。また、化学療法・放射線療法も行っています。

その他（ＤＩＣ、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率）ファイルをダウンロード

DPC	傷病名	入院契機	症例数	発生率
130100	播種性血管内凝固症候群	同一	–	–
130100	播種性血管内凝固症候群	異なる	–	–
180010	敗血症	同一	70	1.37
180010	敗血症	異なる	–	–
180035	その他の真菌感染症	同一	–	–
180035	その他の真菌感染症	異なる	–	–
180040	手術・処置等の合併症	同一	38	0.74
180040	手術・処置等の合併症	異なる	–	–

　播種性血管内凝固（DIC）、敗血症、その他の真菌感染症、手術・処置等の合併症について、DPC病名と入院契機病名との同一性の有無を分類して患者数と発生率を集計しています。

　敗血症の原因としては、重症呼吸器感染症や尿路感染症等です。

　透析シャント閉塞症例が分類上、『手術・処置等の合併症』に計上されています。透析シャント閉塞を除けば『手術・処置等の合併症』の症例数は少なくなります。

更新履歴

2021.9.29

令和２年度 高松市立みんなの病院 病院指標

令和２年度高松市立みんなの病院病院指標