経尿道的前立腺つり上げ術（PUL）とは

PULとは前立腺肥大症に伴う排尿障害に適応される植込み型前立腺組織牽引システムの治療です。前立腺内にインプラントを植込み、尿の通り道を広げて排尿がスムーズにできるようにします。

治療には下記のようなデリバリーデバイス（UroLift®）を使用し、インプラントを植え込みます。

治療のイメージ

①…デリバリーデバイスを経尿道的に標的とする閉塞部位まで挿入します。
②③…デリバリーシステムから送り出す針を介して両葉にインプラントを植え込んでいきます。
④…インプラントが適切な位置に植え込まれると、左右の前立腺が圧迫されて内側の尿道が広くなり、尿流が改善します。

治療前と治療後の尿道の内視鏡写真

PUL施行により、前立腺部尿道が広がり、排尿状態の回復と持続的な治療効果が望めます。

経尿道的前立腺つり上げ術（PUL）による治療後に期待できること

📌早期の症状緩和と回復が期待できます。1), 2)
📌入院期間が短く、退院後すぐに職場に復帰できます。
📌術後射精機能障害または勃起機能障害は一過性の症状があっても消失し、新規発症はなかったと報告されています。2)
📌これまでの前立腺肥大症の治療と比較して、術後カテーテル挿入率が低いとされています。3)

1） Roehrborn, J Urology 2013
2） Shore, Can J Urol 2014
3） Shore Can J Urol 2014