診療情報
当院「形成外科」について
形成外科って何をしているんだろう?と思われる方も多いと思います。
形成外科とは皮膚科・眼科・耳鼻科などのように、体の部位や臓器の名前で分類された診療科ではありません。そして、扱っているのは、頭のてっぺんからつま先までのからだの表面全体と、広範囲にわたっています。
生まれつきや、外傷(けが)、皮膚や皮下の腫瘍(できもの・しこり)などのようなものに対し、機能的のみでなく形態的(整容的)にも正常な状態に近づけることで、患者さんの生活の質 “Quality of Life(QOL)” の向上を目指す、外科系の専門領域です。
当院では皮膚の良性腫瘍や皮膚癌の切除や再建、体表面の先天異常、顔面骨折、眼瞼下垂などの手術、熱傷や褥瘡の治療、血管腫やアザに対するレーザー治療などを行っています。外傷はできるだけ傷痕が目立たないような縫合を行っています。
学会認定施設
形成外科専門研修連携施設
外来担当表
診 療 科 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | ||
形成外科 | 午前 | 高津 州雄 | 高津 州雄 | 手 術 | 高津 州雄 | 高津 州雄 | |
午後 | 手 術 |
【受付時間は次のとおりです(水曜を除く)】
新患の方:午前8時~11時
再来の方:午前8時~11時30分
対象疾患
- 皮膚・皮下腫瘍
皮膚の良性腫瘍や母斑(あざやホクロのようなものから、粉瘤、脂肪腫など)・血管腫、そして、皮膚の悪性腫瘍まで様々なものを扱っています。 また、後述しますが、当院では赤あざ治療用のレーザー(Vビーム)、茶色や青色のあざ治療用のレーザー(Qスイッチルビーレーザー)、炭酸ガスレーザーなどを所有しています。 - 外傷・熱傷
擦り傷や切り傷などのけがの処置、熱傷(やけど)の治療。 - 難治性潰瘍
なかなか治らない創、例えば褥瘡(とこずれ)などの治療。 外傷などでできた創がなかなか治らないために当科を受診する患者さんもいます。 - 顔面骨骨折
顔のけがだけではなく、顔の骨折(頬骨、眼窩底、鼻骨など)の治療。 - きず跡
手術やけがのきず跡そのものが気になる(肥厚性瘢痕やケロイド)、引きつれが気になる、痛かったり、かゆみがとれないなどの治療。 - その他
眼瞼下垂(生まれつきのものもありますが、後天的(加齢)のものが多いです。文字通り、眼瞼(まぶた)が下がる病気です。まぶたが下がる(かぶさる)ことにより、視野が狭くなったりします。)、陥入爪 、腋臭症(ワキガ、保険適応です)、副耳・埋没耳などの耳介変形 などの治療。
治療内容・実績
レーザー治療
- Vbeam(Vビーム)
- 茶・青あざ治療用レーザー
厚生労働省で認可された赤あざ治療用医療レーザーであるキャンデラ社製のVbeamを使用しています。 治療対象は乳児血管腫(苺状血管腫)、単純性血管腫(ポートワイン血管腫)、毛細血管拡張症などに対し保険適応になっています。基本的に外来通院での治療を行っています。高松市からだけでなく、東讃・中讃地区からも患者さんが集まっています。
JMEC社のThe RUBY Z1を使用しています。 異所性蒙古斑、太田母斑、扁平母斑、外傷性刺青の治療を行っています。 異所性蒙古斑とは、四肢などのお尻以外に認められる蒙古斑で、色調の濃いものは自然に退色せずに大人になっても残存するものがあります。
手術・治療実績
2012年(平成24年)に形成外科開設以来、手術件数は年々増加し、近年は一定の件数を維持しています。
2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | |
外傷 | 138 | 99 | 114 | 107 |
先天異常 | 9 | 5 | 5 | 9 |
腫瘍 | 408 | 355 | 316 | 312 |
瘢痕・ケロイド | 6 | 6 | 3 | 5 |
難治性潰瘍 | 33 | 41 | 27 | 33 |
炎症・変性疾患 | 20 | 22 | 26 | 41 |
その他 | 7 | 2 | 8 | 16 |
レーザー治療 | 41 | 58 | 60 | 61 |
合 計 | 662 | 588 | 559 | 584 |
何か気になる症状などがありましたら、相談してください。
※電話の場合、午前中は外来中で対応困難な場合もありますので、午後からお願いします。
地域の医療機関の皆さまへ
地域連携だより『形成外科』の紹介/2017年1月号〈No.27〉
※掲載当時の内容です。